突然病院で働く皆さんに質問です。
「うちの病院、お金の使い道おかしくない…?」って不満に思ったことはありませんか?
先日、私の働く病院のとある診療科に、なんと「1,200万円」もする新しい検査機器が導入されたという話を耳にしました。
最先端の医療機器が導入されること自体は、医療の質が上がるので素晴らしいことです。
でも、その後に聞いた運用実態に、私は耳を疑いました。
「その検査、なんと週に一件くらいしかやらない」そうなんです。
……いやいやいや、ちょっと待ってください。
週に1回しか稼働しない1,200万円の機械なんて、どう考えても、逆立ちしたって絶対にペイ(元を取る)できませんよね!?
■ 毎日フル稼働で悲鳴を上げている「10年選手」は放置
それに対して、我が検査室の現状はどうか。
私たちが毎日、朝から晩まで文字通り「フル稼働」させている検査機器の中には、10年以上使っている「大ベテラン」がゴロゴロあります。
いつ壊れてもおかしくないし、壊れたら病院全体の検査機能が完全にストップして大パニックになるような、超重要インフラです。
私たち現場の検査技師が「さすがに寿命です、いつ壊れるか分からないので新しいものに買い替えさせてください」と、何度も何度も上層部にお願いしているのですが、返ってくる答えはいつもこれです。
「予算がないから、却下。まだ動くでしょ」
毎日24時間フル稼働している検査室の心臓部は「金がない」と切り捨てるのに、医師が「これ欲しいな〜」と言えば、週1回しか使わずにホコリを被るのが目に見えている1,200万円の機器はあっさり稟議が通る。
この理不尽な格差に、現場としては「ふざけるな!」と叫びたくなってしまいます。
■ 病院の幹部は「経営のプロ」ではないという冷徹な事実
なぜこんな歪んだお金の使い方がまかり通るのでしょうか?
結局のところ、病院の幹部や理事長、経営陣の多くは「経営のプロ」ではないからです。
彼らの多くは「もともと優秀な医師だった人」であり、ビジネスや財務、コストパフォーマンス(費用対効果)の教育を専門的に受けてきたわけではありません。
だから、「病院の収益を最大化するために、どこにお金を投資すればいいか」という合理的な判断よりも、「力のある医師(診療科)の機嫌を損ねないため」「学会で見栄を張るため」といった、経営センスゼロの理由で数千万円の予算が動いてしまったりします。
世の中の病院は「どこも赤字だ、厳しい、だから職員のベースアップ(昇給)なんて到底無理だ!」とアピールしていますが、その赤字の裏側には、こうしたお粗末な「無駄遣い」が山ほど潜んでいるのが実態です。
■ 経営努力次第で、職員の給料はもっと上げられる
「お金がないから給料が上げられない」のではなく、「お金の使い方が下手くそだから、現場に還元するお金が残っていない」だけなんじゃないでしょうか。
もし、1,200万円の機械を1台買うのを我慢して、現場の生産性を上げる機器に投資すれば、検査効率は上がり、ミスは減り、残業代も削減できます。
その浮いたコストをスタッフの基本給に少しでも上乗せすれば、モチベーションが上がって、結果的に病院全体の利益として返ってくるはずです。
現場を疲弊させ、医療ミスが起きかねない古い機械を「まだ動く」と無理やり使わせながら、一方では絶対に元が取れない数千万円の買い物をする。
そんな不条理な経営を目にするたびに、「もう少し経営のやり方を工夫すれば、みんなの給料、もっとスマートに上げられるのになぁ」と感じてしまいます。
皆さんの病院でも、「これは絶対に無駄遣いだろ!」とツッコミたくなるような謎の買い物、行われていませんか?
ちなみに、10年以上の歴史を刻んでいる我が検査室の相棒(機器)たちには、今日も「頼むから突然死しないでくれよ…」と祈りながら優しくスイッチを入れて、1日をスタートしています(笑)。お互い、いつ壊れるか分からないスリルと戦いながら、今日も1日頑張りましょう!

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